アニメーション文化講座三鷹ネットワーク大学でアニメーション文化講座が開催されます。
本講座は6回目を迎えており、今年度は「アニメーション文化講座 アニメーションの見方を学ぼう~受け継がれる制作者たちの志~」と題し、制作現場で活躍してきたアニメーターや、映像研究家の叶精二氏を講師にむかえ、実施されます。



全4回にわたり開催され、第1回はジブリ作品で作画監督を務めた稲村武志さん。第2回は、『セロ弾きのゴーシュ』や『アルプスの少女ハイジ』『未来少年コナン』など、初期の高畑勲・宮崎駿作品で原画を担当した才田俊次さん。第3回は、世界名作劇場や、初期のジブリ作品に携わった佐藤好春さん。総括の第4回では、映像研究家として、数々のアニメーション制作者の証言を収集してきた叶精二さんとなります。

講座趣旨

日本のアニメーションは、1917年、3人の作家、下川凹天、幸内純一、北山清太郎によって始まったと言われています。その後、政岡憲三が、ディズニーなど海外のアニメーション技法を研究しながら、日本における本格的なセルアニメーションの制作を開始します。戦後になって政岡は日動映画を立ち上げましたが、後に東映動画に吸収され、その技術や理論の一部は制作スタッフとともに東映動画に引き継がれました。しかし、テレビアニメーションが量産されるようになると、政岡が追い求めた技術や理論の多くは必要とされませんでした。主観的で感情移入型の演出方法が発展した日本のアニメーションにおいては、動きよりも、ストーリー展開のほうが重要視されたからかもしれません。

高畑勲や宮崎駿は東映動画の出身であり、本来であれば伝統的な技術の多くを引き継いで、時間や予算が許せばやりたかったことがたくさんあったはずです。しかしそれが許されなかったことから、試行錯誤の末、新たな技術や表現を生み出したといいます。それは伝統的な表現方法を理想としながらも、現状の中でやれる最大のことに挑戦したといえるでしょう。そしてその精神は、間違いなく政岡から受け継がれたものなのです。こうして受け継がれてきた制作者たちの志とはいかなるものなのでしょうか?。

現在、多種多様なアニメーションが作られるようになり、ますます広がってきたアニメーションの技術や表現方法の中で、政岡憲三をルーツとし、東映動画からスタジオジブリに至るアニメーション制作の歴史の中では、具体的にどのような技術的・表現的発明があり、制作現場ではどのようなことが重要視されてきたのでしょうか?

この講座では、制作現場で活躍してきた当事者や制作者たちの声をたくさん聞いてきた講師陣の証言によって、その一端を紐解き、アニメーション表現の真髄と面白さの秘密を探っていきたいと思います。

講座スケジュール

2018年1月12日(金)
アニメーション表現の基礎と制作者の志

講師:稲村武志(アニメーター・作画監督)

アニメーション技術の基礎講座。上手なアニメーションにはどのような秘密があるのでしょうか?脈々と受け継がれてきた技術と精神を、制作者自身の視点で紐解きます

2018年1月19日(金)
高畑勲・宮崎駿両監督作品の現場から①

講師:才田俊次(アニメーター・作画監督)

高畑・宮崎両監督の初期作品における貴重なエピソードを交えながら、当時の制作現場ではどのようなことが大切にされ、その後のアニメーションに引き継がれていったのかを探ります。

2018年1月26日(金)
高畑勲・宮崎駿両監督作品の現場から②

講師:佐藤好春(アニメーター・作画監督)

高畑・宮崎両監督の制作現場のエピソードを通して、創作の秘密を語ります。聞き手は、アニメCMのプロデューサー釘宮陽一郎氏です。

2018年2月2日(金)
総括およびアニメーションの現在と未来

講師:叶精二(映像研究家・フリーライター)

高畑勲、宮崎駿ら一群の制作者たちは、手間を惜しまない東映動画(現東映アニメーション)制作の長編を起点として出発しました。その技術思想や表現様式は、省力化を前提としたテレビシリーズ制作の中でどのような変遷をたどり、何を継承・発展させて来たのか。1970年代を中心に現在に至る流れの俯瞰を試みます。

アニメーション文化講座
「アニメーションの見方を学ぼう ~受け継がれる制作者たちの志~ 」

日程:2018年1月12日(金)、19日(金)、26日(金)、2月2日(金) (全4回通し受講)
時間:19:00~20:30
場所:三鷹ネットワーク大学(JR三鷹駅南口)
定員:50名(※先着制)
料金:一般 3,000円
申込:2017年12月5日(火)~

※三鷹市民だけでなく、老若男女、どなたでも参加できます。
※4回通しでの受講となります。一回のみの申し込みはできませんので、ご了承ください。


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