ロボット兵 ネコバス明けましておめでとうございます。
頼みもしないのに地球は回っていますし、こちらの都合もお構いなしに2018年になっていました。果たして、ほんとうにめでたいのでしょうか。という面倒くさい前口上は置いといて、今年もよろしくお願い致します。



昨年は、スタジオジブリが大きく動いた年になりましたね。
まさかのジブリパークの立ち上げが発表されましたし、宮崎駿監督の長編復帰に伴って、映画工場としてのスタジオジブリが戻ってきました。ジブリファンとしては、たいへん嬉しいことばかりで、これ以上ないくらいなんですけども、唯一気がかりなのはスタジオポノックのこと。

現在、スタジオジブリは宮崎駿監督と宮崎吾朗監督の作品を同時に制作しているそうです。さらに、その次の作品まで企画を検討しているとあります。まさに、スタジオジブリの完全復活です。

しかし、スタジオポノックは、スタジオジブリの継承を謳って立ち上げられました。
世界名作劇場を源泉とした、スタジオジブリの絵柄や児童文学を描くという流れを継承していくために誕生しています。その矢先にスタジオジブリが完全復活したので、その存在意義が揺らいでしまいます。この先、どういった位置づけで運営していくのか、気になるところです。

個人的な希望ですけども、ポノック勢がジブリに戻るということはしないでほしいです。
ジブリから一旦離れ、出港した船ですので、そのままオールを漕ぎ続けてもらいたいです。
ポノックは、米林宏昌監督が作りたい作品を作るスタジオとして存在することで、価値があると思います。

米林監督には、ポノックの第2作目では、興行のことを考えず、ほんとうに作りたい作品を作ってもらいたい。

これを書くと嫌な気持ちになる人がいるかなと思って、劇場公開時には書かなかったんですけど、正直なところ『メアリと魔女の花』では、米林監督がやりたかったことよりも、興行面の意識が先に来ているように感じてしまいました。
米林監督は、とても器用な監督なので、どんな題材でも、卒なく綺麗に作りあげる力があって、映画自体は面白かったんですけど、ほんとうにやりたかったことを成したようには感じられませんでした。次は、ある種エゴイストに、自分のやりたいことをやってほしいです。

高畑勲監督や宮崎駿監督が、興行を二の次、三の次にして、まずもって面白いこと、作るに値すること、そして三番目に、ちょっと儲かること、という優先順位で作っていったように、そのスタイルも継承していってもらいたいです。今の時代では難しいことなのかもしれませんが……。でも、それが、ほんとうにスタジオポノックに求めているものです。

なんだか、ポノックのことばかり書いてしまいましたけど、本年は『毛虫のボロ』の公開や、宮崎親子の新作の続報を心待ちにしています。

ではでは、本年も当サイトをよろしくお願いします。