桃太郎 海の神兵第69回カンヌ国際映画祭で上映され、反響を呼んだ、日本初の長編アニメ映画『桃太郎 海の神兵』のデジタル修復版が日本で上映されることが決まりました。デジタル修復版での上映は、今回が国内初となります。
本作は、第二次世界大戦末期に、海軍省の依頼で松竹が製作し、1945年4月に公開された国策映画にして、日本初の長編アニメ映画。



手掛けた瀬尾光世監督は、短期間ながらも海軍落下傘部隊に体験入隊をし、そこで視察した基地の様子や戦闘方式などを本作に反映したといいます。隊長・桃太郎の指揮の下、サル、イヌ、キジ、クマといった飛行隊が訓練に励み、鬼ケ島へ向かい攻略する様を描いています。

また、ミュージカルアニメとも呼べる音楽効果の絶妙さ、5万枚のセル画を使ったとされるキャラクターの動きは素晴らしく、世界最高水準のレベルにある今日の日本アニメーションの原点ともいえる。

デシタル修復にあたって、映像監修を山田洋次監督作品のカメラマン・近森眞史さんが担当。映像監修協力に、『紅の豚』『もののけ姫』など、スタジオジブリ作品の撮影監督を数多く手がけた奥井敦さんが務めています。

『桃太郎 海の神兵』は7月23日より、ユーロスペース(東京)と神戸国際松竹(兵庫)にて上映開始、以降各地で上映が予定されています。

作品情報

桃太郎 海の神兵『桃太郎 海の神兵』(1945年4月12日公開)
英題:MOMOTARO, SACRED SAILORS
演出・脚本・撮影:瀬尾光世
構成:熊木喜一郎
動画:桑田良太郎、高木一郎、小幡俊治、木村一郎
美術構成・背景:黒崎義介、田中武重
影絵:政岡憲三、大東亜交響楽団
音楽:古関裕而
作詞:サトウハチロー
演奏:大東亜交響楽団、松竹軽音楽団
合唱:ニッチク合唱団
後援:海軍省
指導:大本営海軍報道部
製作:松竹動画研究所
配給:松竹映画
上映時間:74分
製作費:270,000円

桃太郎 海の神兵/くもとちゅうりっぷ デジタル修復版 Blu-ray
戦後70余年を経て、鮮やかに蘇る日本アニメーション映画史上屈指の傑作2作品
4Kスキャンによるデジタル修復版

≫Amazonで詳細を見る
≫楽天で詳細を見る