ミッシェル・オスロフランスアニメの映画祭「Animation First」が、1月25日から27日までニューヨークで開催され、フランスのアニメーション作家ミッシェル・オスロを名誉ゲストとして招き、公開から20周年を迎えた代表作『キリクと魔女』が映画祭のオープニングを飾りました。
そして、当映画祭のラインナップには高畑勲監督の『おもひでぽろぽろ』が選出されています。



なぜフランスアニメを集めた映画祭に日本のアニメーション作品が選ばれたのか。その理由は、オスロ監督が敬愛する高畑監督へオマージュを捧げたかったからだといいます。
「高畑さんは宮崎駿さんほど脚光を浴びる存在ではありませんでしたが、私は高畑さんの作品はすべて大胆不敵で大好きでした。彼の残した作品は決して色あせない強い力を秘めています」と、オスロ監督は高畑監督の代表作上映前に登壇し、まず高畑作品の魅力を言葉にしました。

さらに「『おもひでぽろぽろ』も、高畑さんの他の作品同様大胆です」と続け、「映画は子供の頃の記憶と現在(1990年代)が混在し、過去の人々を現在に登場させたりしています。またエンドクレジットと同時に映されるシーンが重要で、最後まで引きつけられる美しさがある」と、『おもひでぽろぽろ』の見どころを語りました。

フランス文化に造詣の深いことでも知られている高畑勲監督。フランスの詩人ジャック・プレベールの大ファンで、詩集を日本語に翻訳し、プレベールが脚本を担当した『王と鳥』の字幕翻訳も手がけています。フランスと日本の架け橋になった功績もあり、高畑作品がこの映画祭に選ばれています。

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