ジブリ旅 堂崎教会ジブリ旅で、福江島の「山本二三美術館」を満喫したあとは、堂崎教会まで自転車で行ってきました。
堂崎教会は明治12年(1879)に、江戸時代から続く禁教令解除後の五島における最初の教会として設立されました。
福江港からは、自転車で一時間ほどで行くことができます。



「山本二三美術館」を観た後に、すぐ側にある「福江武家屋敷通りふるさと館」で昼食を食べてたんですけど、そこでレンタサイクルを扱っておりました。しかも、電動自転車。ここで借りようか、一瞬考えました。
しかし、ホテルから若干離れてることもあって、もう一回ここまで返しにくるのが面倒なので、保留にしてホテルに行くことに。

ジブリ旅 五島列島 福江島

ホテルで受付けの人にレンタサイクルがないか尋ねると、近くに2軒あるとのこと。
より近い方に行くことにして、歩いてみるとほんの数分で発見。本業は自転車屋のようですけど、ついでにレンタサイクルもやっているようです。ザ・町の自転車屋という感じ。

中に入ると、ステテコ姿のおっちゃんが、「おお、早かったね」と出てきました。このおっちゃんが、とても良い感じ。事前に、ホテルの受付けさんが電話してくれていたので、既に自転車を用意してくれていました。

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「マウンテンバイクが良いと思うんだよなぁ」と、おっちゃんはニコニコして「その前に、どこから来たの?」とこちらの出身地と、五島に来た理由を訊ねられました。

五島列島の町おこしに力を注いでいるらしく、五島のどこに魅力を感じたのか気になったようです。なにやら、五島列島では、数年前に40億円程の費用を投じて光ファイバーを導入したそうです。そこから情報発信をして、五島の町おこしが始まることを期待していたそうですけど、思うように事は進んでいないとのこと。

環境は整ったけど、「情報を発信する人間がいねんだ」とおっちゃんは言います。「あんたみたいな人に、移り住んでもらいてえなぁ」としみじみされました。感じ良すぎるぞ、おっちゃん!

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盛り上がってしまい、自転車を借りるまでに20分くらい話し込んでしまったかな。初めて会ったのに、昔からの知り合いのように接してくるのが、五島の人たちの特徴なんでしょうか。

「ブログに五島のこと書きますよ!」と言って、ようやく堂崎教会に出発することに。

ということで、ジブリファンの皆さん、五島列島に興味があったら実際に行ってみてくださいね。「山本二三美術館」も、とてもグッドですよ。
フェリーなら長崎港から、2320円で行くことができます。福江空港もあるので、福岡・長崎から飛行機でひとっ飛びです。

閑話休題。

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で、肝心の堂崎教会への道のりはと言いますと、これがもうひたすら一本道。しかも、常に海沿いの道なので、景色も最高です。

ジブリ旅 堂崎教会

40分ほど自転車を漕ぐと見えてきました、堂崎教会。ここは、明治時代にカトリックの禁教が解かれた後、五島で最初に司祭が常駐して教会が作られました。キリシタン復活の拠点として、小ヴァチカン的な役割を果たしたとのこと。

内部は撮影禁止なので、撮れなかったんですけど、隠れキリシタンがマリアに見立てて礼拝したマリア観音や、踏み絵など歴史を物語る数々の資料が展示されていました。

ちなみに、五島は空海にまつわる伝説も残されていて、宗教を越えたさまざまな文化がある面白い場所です。

ジブリ旅 五島列島 福江島
堂崎教会には、思いのほか早く着いてしまったので、もう一個先にある宮原教会まで行ってから、福江港まで戻りました。

自転車を返却に行くと、「おぉ、無事で良かったねぇ」とおっちゃん。話がしたくてしょうがないという感じで、待っていてくれました(笑)。

ジブリ旅 五島列島 福江島 バラモン凧
五島には、古くから子どもの初節句にバラモン凧を揚げるという風習があるらしく、おっちゃんの作ったバラモン凧を見せてくれました。「なかなかのもんだろうぉ」とおっちゃん。確かに、なかなか立派ですね。アクリル絵の具でペイントしたそうです。まだわりと新しい感じなので、お孫さんに作ったんでしょうか。作り方まで細かく説明されてしまいました。もとい、説明してもらえました。

ここでもまた長いこと話して、「もう二度と会えないかもしれんから、元気でなー」と見送られて、お別れしたのでした。
五島には、まだまだ見たいものがたくさんあります。おっちゃん、また行くよ! たぶん……。