井上直久 絵画展東京・池袋の東武百貨店で開催されている「井上直久 絵画展」に行ってきました。
同展は、4月27日(木)から開催されていて、29日(土)には井上さんによるギャラリートーク「イバラード式 陶彫制作法」も行なわれました。



井上直久 絵画展

トークの開始は、14時からだったんですけども、到着したら人だかりになっており、プロローグのごとく井上さんのお話が既に始まっておりました。
井上さんは先日、脳波を計ったという話をしていて、通常時の脳波が瞑想しているような状態で、絵を描いたりしているときは睡眠時のような脳波になっているそうです。つまり、井上さんの絵画は、夢の世界が描かれているわけですね。

井上さんは、絵から深層心理を読み取ることができるそうで、過去の作品を見て、そのときの心境がわかるといいます。あの作品はこうで、と説明されておりました。
最近では、他人の作品を見て、「ああ、この人は、こういう状態なのか、大変だなぁ。ふふふ」と楽しんだりもしているのだとか。

ギャラリートークでは、主に井上さんの造形物がどのように作られているか話していました。井上さんは、絵にしても、造形にしても、どういったものを作るか考えずに作り始めるそうです。いじくっているうちに出来てくるとのこと。そのため、絵画の場合は、理性で遠近感をつけていくとおっしゃっていました。右脳で形を作って、左脳で整えていく感じですね。

それから、意外な話だったのが、井上さんは『攻殻機動隊』の原作者である士郎正宗さんと交流があるらしく、士郎さんの漫画には、井上さんのイバラードのキャラクターや建造物が登場しているそうです。
井上さんも逆に、士郎さんの漫画キャラを自身の絵に取り入れたことがあるのだとか。

宮崎駿と井上直久が共同で描いた「タニマチ」

そして、ジブリファンにも嬉しい絵が展示されていました。宮崎駿さんが、『耳をすませば』のために描いたイメージボードです。映画には採用されなかったので、未使用のものです。
井上さんが1989年に描いた「街の回廊」という、密集した街の絵があります。その絵に触発された宮崎さんは、『耳をすませば』の劇中劇に登場する街として、井上さんの絵につぎ足すかたちで、イメージボードを描きました。

井上さんの絵につぎ足されているので、三分の一が井上さんで、三分の二は宮崎さんの絵という、奇妙な絵として展示されています。「同時代に生きた証ですね」と井上さん。
もちろん、パソコンで処理をしてつないだ複製原画なので、実際のものは一枚絵ではありません。

イメージボードの原画は、井上さんが宮崎さんから、一度は譲り受けたそうですが、個人で所有していることに違和感を感じて、ジブリ美術館に寄付したそうです。

展示されている複製原画は、精巧に作られているものなので、一度は生で鑑賞することをオススメします。なにより、複製といえど、井上さんがあとからハイライトを足したりだとか、上塗りされたものもあり、原画と遜色ありません。井上さんいわく、「複製のほうが上手くいったってこともある」とのこと。

ちなみに、井上さんと宮崎駿さんのコラボした絵は「タニマチ」という題名がついていました。複製原画ですが、118,800円。既に、2名の方が買われていました。会期も短いので、皆さんお早目に。

池袋東武 井上直久絵画展
期間:2017年4月27日~5月3日
会場:東京・池袋東武 6階 美術画廊

『イバラード時間』Blu-ray
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