風立ちぬ有名な話なので、皆さんご存知かもしれませんが、『風立ちぬ』の効果音の大半は、人の声で表現されています。
効果音なんてホンモノの音を収録すれば良いのに、と思うかもしれませんけど、本作においては零戦が登場していることが関係しているものと思います。



本来、零戦の音が残っていたら、ホンモノの音を使用していたと思うんですけど、もう既に零銭の音はこの世に存在していないということもあって、ホンモノの音録りには重きを置かなかったのではないでしょうか。

宮崎駿監督は「子どもの頃はほとんどみんな絵を描きながら自分で声を出して、音楽も効果音もセリフも全部やっていたりするのだから、いっそ全部人の声でやったらどうなんだろう」と語っているように、自分が子どもの頃に観たものを、再現したいという思いもあったようです。

風立ちぬ

また、鈴木敏夫プロデューサーは声で効果音を作るということに対して、こう答えています。

鈴木:
本物の音を再現することにどれだけの意味があるのか。大事なのはそれらしく聞こえること。そうしたら宮さんが声で効果音をやろうって言うから、賛成したんです。

効果音の音声は、音響演出の笠松広司さんが担当しており、擬音をカタカナでイメージして録音したことが明かされています。

カタカナで擬音をイメージした

――音を一から想像で作るのは大変なのではないですか?

笠松:
例えば、ある絵を見た時に、その音に対するカタカナのイメージがあるじゃないですか。エンジンが掛かればブルブルブルっていうだろうし、プロペラが回ればグルグルグルって擬音になるだろうという。

――冒頭の鳥が飛び立つシーンがそうですね。

笠松:
あの辺は、監督に“もし頭の中で鳴っているカタカナがあったら、絵コンテに描き込んでみて下さい”というような話をしたんです。

ジブリ美術館で公開された短編『やどさがし』においても、効果音を声だけで表現するという実験的な作品を作っており、今回は長編に採り入れる格好のチャンスだったのでしょう。その試みが上手くいったかどうか、皆さんはどう受け取りましたか?

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