メアリと魔女の花スタジオポノックの第一回作品『メアリと魔女の花』が、ついにテレビ初放映となります。
米林宏昌監督作品としては、3作目。ジブリ退社後の新たな船出となった、記念すべき作品です。
ということで、例によって初放映に合わせまして、本作の豆知識情報をまとめました。



静的な『思い出のマーニー』と、動的な『メアリと魔女の花』

メアリと魔女の花 思い出のマーニー
米林宏昌監督は、『思い出のマーニー』で作画的に静かな作品をつくったので、次の作品ではダイナミックな動きのあるファンタジーを作ろうということになり、『メアリと魔女の花』を制作することになった。

当初は『青い鳥』の映画化を希望していた

メアリと魔女の花 原作小説『The Little Broomstick』
スタジオポノックの第一回作品として、「魔女もの」を提案したのは西村義明プロデューサー。当初、米林宏昌監督は、魔女を題材にすると『魔女の宅急便』と比較されることを嫌って反対していた。そのため、『青い鳥』の映画化を希望したが、一本の映画として成立させるのが困難なことから、自動的に『メアリと魔女の花(The Little Broomstick)』の企画が進むことになった。

ジブリ作品よりも目が大きめのデザイン

メアリと魔女の花
キャラクターデザインを務めた稲村武志は、西村プロデューサーから『もののけ姫』『千と千尋の神隠し』などのジブリ全盛期にはまだ生まれていない、今の子供たちに親しみやすいキャラクターデザインを、というオーダーを受けており、ジブリ作品よりも大きめの目が描かれている。

また、顔がアップになったときに情報量が低下しないよう、瞳に使用される色が増えている。瞳孔の下に一色使用されており、眉間にも影が入れられ、外国人らしい堀の深さが強調された。

当初、主人公の名前は「メアリー」と伸ばしていた

メアリと魔女の花
当初、主人公の名前は「メアリ―」となっていたが、制作途中で「メアリ」と長音なしの名前に変更されている。
初期のイメージボードでは、すべて「メアリー」と伸ばしてある。

ネコの動きは『岩合光昭の世界ネコ歩き』を参考にしている

メアリと魔女の花
本作では、猫が擬人化したものではなく、ほんとうの猫らしい動きをしているため、作画の段階で非常に苦労をしたという。作画監督の稲村武志は、NHK BSで放送された『岩合光昭の世界ネコ歩き』を参考にし、録画したものを一時停止しながらスケッチして動きを確認していた。

ゼベディの初期デザイン

メアリと魔女の花
庭師のゼベディは、初期デザインが完成形と大きく異なります。

フラナガンは過去に失敗をして動物に変えられている

メアリと魔女の花
ホウキ置き場の管理人、ダニー・フラナガンは過去に何らかの失敗をして、魔法で動物の姿に変えられている。
元々どんな姿をしていたのかは、明かされていない。

『ちいさな英雄』の監督、百瀬義行・山下明彦もアニメーターで参加している

メアリと魔女の花
本作には、『ちいさな英雄―カニとタマゴと透明人間―』で監督を務めた百瀬義行さんと、山下明彦さんがアニメーターとして参加している。『ちいさな英雄』の三監督が揃い踏みの作品。
校長室のシーンは百瀬義行さんが、山下明彦さんはフラナガンなどを描いている。

ドクター・デイは実験で失敗をして身体が機械化している

メアリと魔女の花
エンドア大学で魔法科学を教えるドクター・デイは、前回の実験に失敗したため、身体の一部が機械化している。

セリフが変更されている

メアリと魔女の花
エンドア大学の七色に光るエントランスを見たメアリのセリフは、当初「すごい」の予定だった。
しかし、声優を務めた杉咲花は思わず「きれい」と言ってしまい、その方がリアルで良いということになり、セリフが変更された。

魔法文字に「トトロ」の文字がある

メアリと魔女の花
メアリが閉じ込められた金庫室の巨大な門を装飾する魔法文字に「トトロ」の文字がある。
スタッフによる遊び心で入れられたもの。

映画に「SEKAI NO OWARI」のメンバー DJ LOVEが登場している

メアリと魔女の花
メアリが閉じ込められた金庫室の門を解除し、姿を変えられていた動物たちの魔法が解けるシーンで、主題歌を歌った「SEKAI NO OWARI」のDJ LOVEが描かれている。主題歌オファーを「SEKAI NO OWARI」が引き受けることが決まったときに、米林監督が嬉しくなって描いてしまったのだとか。

エンドロールにある「感謝」

メアリと魔女の花
エンドロールには「感謝」の項目があり、高畑勲・宮崎駿・鈴木敏夫の3人がクレジットされている。
本作に、この3人が携わったわけではないが、ジブリ出身の米林監督と西村プロデューサーによる感謝の気持ちを表わしたもの。

宮崎駿監督からの手紙

『メアリと魔女の花』の制作が難航していることを知った宮崎駿監督は、米林監督にアドバイスの手紙を送っている。
メアリと魔女の花 宮崎駿からの手紙

ポノック マロ殿
C1157~C1170(14カット)
絵コンテをみました。おたすけ原画には打合せや設定資料をみせられてもこれは描けません。
それで打開策。
①マロがレイアウトをかく
②カットのスタートからかくうごくべしという ラフ原画をかく(原画より少なくてイイ)
そのうえで打合せして わたせばなんとかなる。

自分(宮崎)に何度か経験があるが、急場でいちばん作品世界を理解しているのは、演出である。
何が要り何がなくてもイイと判るのも演出である。
現実に、ぼくはカリオストロからもののけと急場をしのいできた。カリオストロの時計塔の内部なんか、いくら打合せてもムダ。描いちまうのがいちばん速い。

マロ描け!!
それがいちばん早く いちばん確実
1157~1170なんか 3日もあれば充分だ。
さいわい原画がたまってない 今のうちにやっちゃいな。

宮崎

劇場公開時『メアリと魔女の花』のカフェが、期間限定オープンされた

メアリと魔女の花
劇場公開時には、映画のPRを兼ねた期間限定カフェ「メアリと魔女の花 ガーデンサンドカフェ」がオープンした。
2017年8月4日~9月2日まで、表参道のレンタルスペース「hanami」に。
同年9月15日~11月5日までは、東京スカイツリー・ソラマチにてオープンしました。
なぜか東京で連続2回開催され、他の地域には巡回しないという、不思議な展開でした。

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