この船を描こう 森の福竜丸  男鹿和雄とこどもたちの絵スタジオジブリ作品で美術監督を務めた男鹿和雄さんが描いた、焼津市のマグロ漁船「第五福竜丸」の水彩画が、3月25日まで、東京・夢の島の都立第五福竜丸展示館で公開されています。
1954年に米国の水爆実験で被ばくした第五福竜丸の建造70周年を記念して、男鹿さんが同館に贈った作品5点が展示されています。



数年前に女優吉永小百合さんによる沖縄戦を題材にした小説の朗読をまとめた書籍などが出版された際、男鹿さんが挿絵を担当し、作品を同館に展示したのが縁で、同館が2016年に第五福竜丸をモチーフにした作品の制作を依頼しました。

男鹿さんは、何度も焼津市に足を運び、関係者の取材やスケッチを重ね、「焼津港では、行き交う船を第五福竜丸に置き換え、船体の大きさや航路を想像して描いた」と制作過程をふり返ります。

また、「第五福竜丸は核兵器のない平和な港にいかりを下ろすまで航海を続けている」と男鹿さんは語り、「第五福竜丸に起きた出来事に関心を持つきっかけになってほしい」と願いを込めました。