『かぐや姫の物語』の主要キャストが発表されました。
オーディションにより主人公・かぐや姫の声に選ばれたのは、若手女優・朝倉あき。そのほか、高良健吾、地井武男、宮本信子、高畑淳子、田畑智子、立川志の輔、上川隆也、伊集院光、宇崎竜童、中村七之助、橋爪功、朝丘雪路、仲代達矢など、豪華キャストの出演が決定。

かぐや姫を育てる親・翁役には、昨年亡くなられた地井武男さんも含まれていることが分かりました。
地井さんのアフレコは他界する2年前の2010年に行われ、地井さんにとって本作が遺作なります。



『かぐや姫の物語』が遺作となった地井武男さん

収録当時、地井さんは「当初、自分の中で翁は“はなさかじいさん”のような童話の世界の温和でやわらかな人というイメージがありました。ですが、監督とお話するうちに、竹を山で元気に切ることができる、もう少し若く、よりリアリティーのある人物に方向転換しました」と役作りについてコメント。劇場版アニメでは2009年の「きかんしゃ やえもん」で一度だけ声優を経験しているが「動く絵や映像に合わせて声を出すアフレコやナレーションは経験がありましたが、先に声だけを収録するプレコスという手法が初めてで戸惑いました。それでも本番では絵コンテを少し見させてもらったので、セリフとセリフの間の詰めすぎなくてよいのだな、など前よりもいくらかは(完成形が)見えた状態で臨めましたが、あまり慣れていなかったので、うまくいきませんでしたね。70歳近い初心者だったわけで、困ったものです」と慣れない声優としての苦労をお茶目に語っていた。

「とにかく温かい人でした。全部包み込んでくれた。気持ちを緩めてくれるような、コロコロした明るさもあって、休憩中に『ちい散歩』のハンカチをくれたり、こまごました優しさがあった」と印象を明かした朝倉。「本読みでは、翁に泣いてすがられる時は心をむき出しにされてしまって、本読みで泣き崩れてしまったぐらい。演技にかける意気込みを肌で感じて、本当に一瞬でもご一緒できてよかった。ご一緒できて、一瞬一瞬がうれしかった」と初共演の感動を振り返った。

 

ヒロインに決定した朝倉あきさん

ヒロインに決定いたときの心境を聞かれた朝倉は、「小さい頃から慣れ親しんでいるジブリ、そして大勢の方が見ているジブリに出演させていただき、緊張しますが、嬉しくもあり、幸せでもあります」と明かし、「こういう作品に出会う機会はめったにないので、全てを注ぎこもうと思います」と意気込んだ。

また、“わがままで、意志を持った声”のため、起用したと説明した西村義明プロデューサー。この話を聞いた、朝倉は「自己主張が苦手な性格ですが…」と恐縮しつつ、「オーディションのとき、ぼろぼろで終わったときにダメだ、自分の声が届いてないと思いました。でも、自己主張できないマイナスな性格が評価できたので、よかったです」と振り返った。

 

高畑勲監督、最後にして最高傑作

水彩画のようなタッチで荒々しく描かれた映像も話題となっている本作だが、会見冒頭には、かぐや姫の生い立ちから感情を爆発させて疾走するまでを描いた約6分間のプロモーション映像も初公開された。この映像を観て涙を流したという朝倉は、「言葉じゃなくて画面から、かぐや姫の痛々しいほどまっすぐな感情が伝わってくる」と大絶賛。西村プロデューサーも「監督は否定していましたが、この作品に関わっている全スタッフは、高畑監督の最高傑作であることを確信しています!」と自信をのぞかせた。

終盤には、西村が「今回はスタジオジブリ作品として提供していますが、今のジブリのスタッフと仕組みではこの映画は実現できないんです。鈴木さんから『高畑さんを連れて、もう1つのスタジオジブリを作れ』と言われたので、監督が実現したい画面を目指し、新スタジオを設立しました。監督自身も『今日のひとつの到達点を示している』と語っています。10年後、この作品を振り返ったときに、アニメーションのエポックメイキング的な存在になるだろうと。本作の前と後では、何かが変わっているだろうと思います」と、並々ならぬ現場の熱気を伝えてくれた。

日本最古の文学「竹取物語」をもとにした『かぐや姫の物語』。少年が空に憧れる『風立ちぬ』に対し、西村は本作が「少女が大地に憧れる物語」だと語る。高畑監督の新たなアプローチによって、かぐや姫の心情をより丁寧に描き、謎めいた運命の物語を紡いでいく。いよいよその全貌が明らかとなりつつある本作から、今後も目が離せない。

 

宮崎駿監督について

また、鈴木プロデューサーは先日行われた宮崎駿監督の引退会見についても言及し「あの日、一生分しゃべったからもうしゃべりたくないって(笑)。いまも毎日会社に来て、ブラブラしています」と近況の報告も。西村プロデューサーは、今回の引退劇について高畑監督と話したといい「高畑監督は『宮さん(宮崎監督)は区切るのが好きだから、また作りたくなるんだから、そのとき作ればいい』と言っていた」と明かしていた。また、本作について「スタッフは最高傑作だと確信しているし、(高畑監督も)新しいアニメーションを始めようとしているはず。ひとつの到達点であり、エポックといえる作品になる」と完成を前に自信たっぷりだった。

 

『かぐや姫の物語』サウンド・トラック

『いのちの記憶』二階堂和美
毎作ごとに鮮烈なイメージを与えることで知られるスタジオジブリ映画の主題歌。
今回その注目の役割を担うのは、広島県在住のアーチストにして現役僧侶という異色の肩書きを持つ二階堂和美が大抜擢。

収録内容:
01.いのちの記憶
02.いのちの記憶(オリジナル・カラオケ)

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