堀越二郎ジブリの新作『風立ちぬ』の主人公のモデルになったことで注目されている、“零戦”を設計した堀越二郎氏の残した資料約500点が、藤岡市の藤岡記念館で、この夏公開されます。

同館は「戦後、GHQ(連合国軍総司令部)によって日本の航空機の開発は禁じられ、機体や資料も没収された。堀越氏はいつか再び航空機を造れる日を夢見て、親族の蔵に隠した資料ではないか」と推察している。【奥山はるな】



堀越氏は、1903年生まれで、東京帝国大航空学科を卒業し、三菱内燃機製造(現三菱重工業)に入社。旧海軍の主力艦上戦闘機「零戦」などの設計を手掛けた。退社後は、東大宇宙研究所講師や防衛大教授を務め、82年に78歳で亡くなった。

藤岡歴史館は、05年2月に親族から寄贈された資料約500点を保管。独、英、米国に留学した際のパンフレットや手紙、設計の参考にしたとみられる航空雑誌、設計図の一部や計算ノートなどだ。図や数字、アルファベットなどで、多くのメモ書きが残されている。

同市文化財保護課の軽部達也課長補佐は「欧米に追いつけ追い越せの時代。海外の論文も丹念に読み込んだ跡があり、技術を取り込むのに懸命だった姿がうかがえる」と話す。今後はメモ書きを詳細に読み解き、意義付けを進めるという。

映画は、堀越氏の人生に、恋人を結核で亡くす男を描いた堀辰雄の小説「風立ちぬ」を重ね合わせた、ロマンチックなストーリー。東京都文京区に暮らす長男の雅郎(ただお)さん(75)は「父は理詰めで典型的な技術屋。ロマンチックな人間とは思えなかったが、あの世でにやりと笑って見ているのではないか」と話す。

昨春、あいさつに訪れたスタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーは「宮崎駿監督が心の中で描いた主人公。実際とは違うかもしれない」と頭を下げたと言うが、雅郎さんは「楽しみにしている」と映画化を快諾した。

零戦 その誕生と栄光の記録
著者:堀越二郎
「われわれ技術に生きる者は、根拠のない憶測や軽い気持ちの批判に一喜一憂すべきではない。長期的な進歩の波こそ見誤ってはならぬ」日本の卓越した技術の伝統と技術者魂を見直すことが問われる今こそ、必読の一冊。

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