宮崎駿監督が、1983年に描いた絵本『シュナの旅』の原話となったチベット民話『犬になった王子』の絵本版が日本で出版されます。

「犬になった王子」は、チベットの民話で、穀物のない国の勇敢で心の優しい王子が、娘の愛によって救われ、苦難の旅を乗り越え麦の種を手に入れるまでを描く、壮大な冒険物語。



「犬になった王子」の作画を担当した、日本画家・後藤仁さんのコメント

この絵本の「再話(文)」は、日本における中国文学・民話研究の第一人者の君島久子先生(国立民族学博物館名誉教授)による、壮大な冒険物語です。現在、日中関係はあまりうまくいっていませんが、こんな時代だからこそ、お互いの文化を知り、理解する事が大切だと思います。この絵本を通して、日中の文化交流の一助になるのなら光栄です。「絵」は、私が日本画を用いて、時間と労力をかけ、心をこめて丹念に描き上げています。色の美しさ、線のしなやかさを見て下さい。今までの日本の絵本界になかった、芸術性の高い絵本を目指しました。

後藤さんは、春に出版した絵本「ながいかみのむすめチャンファメイ」(福音館書店)を、東北の学校・図書館、中国関係機関等に、合計700冊以上寄贈している。絵本を通して子供達に、勇気、元気を届けたいと語る。

シュナの旅
谷あいの貧しい小国の後継者シュナは、旅人からもらった実りの種をたずさえ、はるか西方にあるという豊饒の地を目指す……。宮崎駿がチベットの民話を題材に描く絵物語。オールカラー147ページ。

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