なつぞら『なつぞら』第10週では、なつが彩色の仕事に奮闘するなかで作画の練習も重ねていき、粗削りながら非凡な才能を秘めていることが伝わってくる週となりました。
才能はありながらも、ドラマだからといっていきなり大活躍するのではなく、地道に経験を積んで能力を花開かせていくという展開になったのは好感がもてました。



第55話「モモッチ」と「ヤッチン」

第55話では、なつの初仕事のエピソードとなります。なつが塗っていたのはパンダのキャラクターで、『白蛇伝』にも登場したパンダをモチーフにしたものでした。
なつのとなりの席にいたのは6ヶ月早く入社した、森田桃代こと「モモッチ」です。なつがお喋りばかりしていて、モモッチ先輩に怒られるのかと思ったら、予想外にモモッチもお喋りな女の子という展開でした。
このモモッチ先輩は、東映動画からスタジオジブリまで宮崎駿監督と一緒に仕事をした保田道世さんがモデルと思われます。ちなみに、保田さんの愛称は「ヤッチン」です。

第56話「アコ」と「ワコ」

第56話で、なつは仲に誘われ作画室を見に行きます。そこには、人あたりの強い先輩アニメーター・大沢麻子がいます。麻子の愛称は「アコ」さんで、これはアニメーターの中村和子さんをモデルにしていて、中村さんの愛称が「ワコ」さんだったことが由来と思われます。
実際の中村さんは、奥山さんとも仲良しで、あたりが強いこともなかったそうですよ。混同しないでくださいね(笑)。

第57話「護美箱」

第57話では、なつがスタジオの護美箱(ゴミ箱)から拾ってきたボツの中割りを、自分なりに直すという場面がありました。『白蛇姫』の白娘が泣くシーンで、人はなぜ泣くのかと自問し、北海道での生活を回想します。こういったシーンを観る度に、宮崎駿監督のドキュメンタリーを思い出してしまいます。若手が思うように描いてくれず、観察が足りない、身体を使っていない、想像だけで描いているとぼやく宮崎監督。なつは、ちゃんとできる子です(笑)。

第58話「宮崎駿」

第58話では、なつが練習用に描いた『白蛇姫』の中割りを机に置いておくと、マコさんこと大沢麻子が見つけて作画室へと持って帰ります。マコさんは自分が望む演技が描かれていたため、動画マンの堀内幸正を絶賛。しかし、堀内は自分は描いていないと否定。そこに、なつが自分が描きましたと名乗り出ます。そして、このなつが描いた中割りが採用され、堀内がクリーンナップすることになりました。

なつがマコさんの指示を聞いていて、勝手に中割りを描いてしまうのは、『かぐや姫の物語』のときに高畑勲監督がアニメーターに出した指示を宮崎駿さんがこっそり聞いていて、勝手に描いて担当アニメーターに「こうすれば良いんだよ」って助け舟を出したエピソードを思い出しました。

第59話「アニメーション課題」

第59話で、なつは再び動画の社内試験を受けることになります。ここで、なつが受けたテスト内容が、「石運びの原画の続き」というもの。
小田部羊一さんが東映動画の入社試験を受けたときに実際に出た内容は、丸太が転がっていて少年が立ってる絵が一枚だけあり、少年がその丸太を持って運ぶまでの、動きのキーポイントとなる絵を描きなさい、という原画のテストが出たそうです。なつが受けているテストも、これが参考になっているかもしれませんね。

大塚康生さんが講師として授業で出した課題にも、箱の上にあがって下りてからその箱を別の箱の上に乗せるという、モノを持ち運ぶ動作のテストがありました。アニメーターの能力を計るうえで、モノを持ち運ぶという課題は度々使用されます。

第60話「ノルマ15枚」

第60話で、なつは動画の試験を受けるものの、まだ絵が荒いこともあって不合格となってしまいます。ノルマとされていた動画枚数は15枚だったけれど、なつが描いた枚数は30枚で、クリーンナップされたものは13枚。まだ粗削りながら非凡な才能があることが示されます。
ちなみに、奥山玲子さんが東映動画に入社したころも、新人は1日に15枚の動画を描くことがノルマだったそうです。多くの新人はまだ上手くかけず、5枚程度で帰ってしまっていたそうですが、奥山さんは大塚康生さんが1日40枚くらい描いているのを見て、残業してでも同じ枚数を描いたといいます。

ドラマでは、一緒に試験を受けていた三村茜は合格し、アニメーターとして東洋動画に入社しました。女性アニメーターで、なつと一緒に活躍することを考えると、大田朱美さんがモデルと思われます。

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